新潟の五十嵐プライヤ―製の「全長200ミリのウオーターポンププライヤー」である。
ズバリ、これは、超軽量だ。従来品の約15%レスの165グラム。見ただけでそのモノづくり努力は判る。そぎ落とせるところは極力肉をそぎ落としているのだ。とくに、グリップ部はほとんど棒状だといえる。むろん鍛造品であるが、がくがくと肉をそいだことで、ブッとい針金のイメージである。
アゴ部は、五十嵐プライヤ―自慢の「ダイヤモンド・シェイプ・ジョー」である。上下のアゴ部のモノを使うギザギザが粗目と細めのハイブリッドデザインで、挟んだら離さない感じだ。ジョイント部分は、いわゆる3枚合わせではないが、遊びが少なく、この面での使い勝手は文句ない。ちなみに、どのくらい太い、あるいは細いパイプをつかめるかというと、最大で直径42ミリ、最小8.5ミリのパイプをつかめる。アゴ幅調節は5段階。
ところが、嫌な面もある。やはり細すぎるグリップデザインのおかげで、素手で持つと、人にやさしくないフィールだ。工具は、人間の手が直接、長時間触れている存在だ。だとしたら、やさしくないと失格だ。樹脂コーティングすべきだと思う。
価格は、2127円と、ドイツ製のクニペックスなどに比べ格段に低価格。プライヤーという工具に関しては、まだまだ価格とクオリティの面で、彼我の差があるようだ。