ひさびさに日本製の大型連節バスの路線バスが登場した。
通常の2倍以上の定員である120名を一度に運べる連節バスは、いすゞと日野の合弁企業であるJバス(宇都宮市)で生産されるという噂は流れていた。
これまで三菱ふそうバス・トラック㈱が扱うダイムラー製の連節バスしかなかっただけに、これで、日本の路線バスの明るい話題が一つ増えたことになる。
日野ブランドでは「日野ブルーリボン・ハイブリッド連節バス」という車名である。
面白いのは、路線バスでは世界初となる「ドライバー異常時対応システムEDSS:エマージェンシー・ドライビング・ストップ・システム」を標準装備している点だ。
これは、ドライバーに急病などの異常が発生した際に、乗客や乗務員が非常ブレーキスイッチを押すことで、減速して3.2秒後には停止するというもの。立席の乗客の安全性を配慮し、減速開始と同時に、車内では赤色フラッシャーランプと音声アナウンスで非常時であることを乗客に伝え、周囲へはホーンとストップランプ、ハザードランプの点滅で異常を知らせるというものだ。
エンジンは、直列6気筒SOHC24バルブのA09C型で、これにシリーズハイブリッド・システムとAMT(MTを自動化した変速機)を組み合わせ、省燃費と環境性を高めたという。価格は、通常路線バスは、3000万円程度だが、これは8800万円と2倍以上。