みなさん!知ってますCAR?

2020年7 月 1日 (水曜日)

スタビタイプのヘックスビットソケット

スタビヘックス1

スタビヘックス2

  兵庫県三木市にある工具メーカーSEKは、いまや「世の中にありそうでないものを作り上げるツールメーカー」というイメージが定着しつつある。これは「一部の製品は自社工場でつくってはいるが、大半の製品は台湾でつくることでコストとリスクを下げる」手法をとっているモノと想像される。いわゆる工場を持たないファブレス「fabless」企業に近い存在なのである。
  となると比較的身軽に新製品の企画を立てられ、商品化の速度も速くなる。
  今回取り上げる「スタビヘックスビット・ソケット」はまさにこうした背景で誕生した工具といえそうだ。
  いまやヘックスボルトはクルマやバイク、自転車の世界で幅広く使われている。となれば、L型、ドライバー型、ソケットタイプと横展開も豊かになり、さらにロングタイプも登場して久しい。これまでショートタイプがほとんどなかったことが、いまとなれば不思議。
  そこで、この工具を使い眺めてみると、意外とよくできているのである。
  これまでソケットタイプのヘックスを使っていて、「もっと短いといいのに!」という思いは正直なかったが、使うとなるほど手狭なところでは便利だということは理解できる。しかも鏡面仕上げで、作りが美しい。全長が25㎜なので、機動力は高い。価格も5㎜で850円はとてもリーズナブルだ。サイズは、4,5,6,7,8,10,12㎜の7サイズ。差し込み角は3/8インチである。7個全部そろったハンガーセットで6300円だという。

2020年6 月15日 (月曜日)

ピックアップツールの定番!?

ピックアップツール1

ピックアップツール2

  うっかりして、ビスやボルトを込み入ったところに落下させる! よくあることだ。
  エンジンルームなどでは、よほど注意して作業しないと、小さなビスを落としたら、面倒なことになる。
  こんなとき、頼りになるのが、「ピックアップツール」だ。
  先端がマグネットになっていて、UFOキャッチャーのように、釣り上げる。このピックアップツール、個人的にはテレスコピックタイプを長年使っていたのだが、奥まった所へのアプローチがいま一つである。ストレートでしかアクセスできない。かゆいところに手がとどかない、そんな感じ。
  そこで、入手したのが、プロオートの「スーパースリム・ピックアップツールPU-4100」。
  自在に折れ曲がるので、アクセスしやすい。それと、この手の工具で課題になるのが、収納性だ。工具箱のなかでうまく収まってくれない。その点、この製品は、スーパースリムと謳うだけあり、手でぐるぐるっと丸め込め、工具箱のなかで邪魔にならない。33グラムと軽い。軸がφ3㎜と細くできているのが効いているようだ。グリップは、精密ドライバーの高級版のような感じで、好印象だ。
  ピックアップ能力は、最大100gとあるが、実際トライしたところ63gのメガネアンカーなら楽々持ち上げられた。(写真)
  全長480㎜なので、エンジンンルーム内ではまず問題なさそう。スエカゲツール(株)TEL:0794-82-5264

2020年6 月 1日 (月曜日)

これって、定番のワイヤーストリッパー?!

ワイヤーストリッパー1

ワイヤーストリッパー2

ワイヤーストリッパー3

  クルマやバイクの整備の世界で、昔はよく使ったけど、いまはごくたまにしか使わない、そんな道具がある。
  「ワイヤーストリッパー」という工具もその代表格ではなかろうか?
  ワイヤーハーネス(電気配線)の被覆を剥(む)く専用工具である。ペンチもしくはプライヤーのカタチをした工具。
  80年代クルマ雑誌にいた時、秋葉原で買い集めてきて、どれが一番使いやすいか? なんていう企画を立てたものだ。70年代から80年代にかけて、クルマにはいろいろな便利用品が登場し、それをDIYで取り付ける機会がごく普通におこなわれていたからによる。
  このとき活躍するのが「ワイヤーストリッパー」という道具。
  今回取り上げるベッセルの「ワイヤーストリッパー3500E-2」は、いまも昔も定番である。あらかじめ電線の寄り線の太さに合わせ、上あごと下あごで挟み込み、あとは左手で電線をしっかり保持したまま、右手に持つ「ワイヤーストリッパー」をグイっと右手方向に引っ張れば、「アララッ!」見事に被覆がぐいっと抜け落ちる。芯線の太さが不明のときは、あらかじめ先端部(10㎜ほど)で試してみるといい。(予測に反して芯線が細ければブレーキがかかるし、逆に太ければ芯線が痩せるだけ)
  いずれにしろ、一度体験すると、なかなか気分のいい道具である。
  グリップのところにAWGという見慣れぬアルファベット3文字。これはアメリカン・ワイヤーゲージ(米国ワイヤーゲージ規格)の略で、番手が大きくなるに従い径が小さくなる。たとえば1Gだと7.35㎜が、10Gになると2.59㎜だそうです。この穴径は、ボディピアスでもっぱら使われているようです。
  ちなみに、この工具、ロングセラー商品で少なくても40年以上前から存在するようだ。価格は1500円ほどとリーズナブル。

2020年5 月15日 (金曜日)

フレックスエクストラクター・ギアレンチとは?

Fエクストラクターギアレンチ  「フレックスエクストラクター・ギアレンチDEG」。
  実に長い、しかもカタカナ文字が4つも連なる工具名である(最後のアルファベットは品番)。フレックスは首振り、エクストラクターはこの場合「なめてしまったネジでも緩められる」という意味だそうで、最後にギアレンチというのは、メガネ部にラチェット機構を組み込んでいます、そんな意味なのである。
  速い話、このレンチはスパナとメガネブを持つ“コンビネーションレンチ”(アメリカのプロトツールが発明したとされる!)の超進化版ととらえられる。軸がしかも、90度ツイストしている。トルクをかけるとき、手のひら(というか指が)角にあたらず平たいところにあたるのでチカラの伝わりが具合いい、手になじむ形状。そんな機能(というか企み、狙い?)がてんこ盛りのレンチなのである。
  しかもまわりの風景が映り込むいわゆる鏡面加工で美しい。
  そこで、まずスパナ部にズームインだ。フムフム、角部に少しえぐりをつけ相手のボルトの6角部とガチッと組んだ時、応力を分散させ、通常のスパナより少しばかり大きなトルクがかかる狙いなのだ。
  次にメガネ部。メガネ部もこの考えと通底し、通常の6角タイプの辺の中央に少しばかり凹みをこさえている。「これにより約80%角が丸くなったボルトやナットでもがっちりつかみまわすことができますよ」(スエカゲツールの担当者)という。ギア数も72もあり、振り角度はわずか5度。実に小気味よいギアフィーリングを得ている。なお、メガネ部の首振り角度は180度。
  写真は10mmだが、12mmの全長が224㎜。通常のコンビレンチ(12㎜)が170㎜前後なので、やや長い感じ。重量は134gなので、通常の2倍。たしかに手に持つとズシリとするが、スリムな形状なので、さほど重さは気にならない。価格は、12㎜で3500円だという。サイズは10,12,14mmと3サイズだけだ。(3サイズセットが1万600円)

2020年5 月 1日 (金曜日)

TOP工業のショートメガネレンチの野心とは?

TOPショートメガネレンチ  新潟のTOP工業といえば、戦前の中島飛行機の一式戦闘機「隼」の鍛造部品の製造からスタートした老舗工具メーカーである。遊びのないモンキーレンチや3枚合わせのウォーターポンププライヤー、それにベルト式オイルフィルターレンチなど野心的なハンドツールが登場。ひところは注目していたのだが、このところあまり元気がない。(ただ、横浜ベイブリッジを構築したさい活躍したのがTOPの片口メガネレンチ、とされ、頭に“黄金“というキャッチが付くようだ)
  ……先日手持ちの工具を整理していたら、こんなツールが出てきた。20年ほど前手に入れたものだ。
  「TOP ショートメガネレンチ4本組み」品番TMS-4000である。
  ネットで検索したが、どうも絶版らしく、価格も不明だ。立ち上がり角度が30度のごく普通のショートメガネレンチなのだが、10-12,11-13の2本の柄の中央に3/8インチ(9.5㎜)の角部をほどこしてある。ソケットツール、たとえばエクステンションバーとか、ラチェットハンドルなどと組み合わせられる工夫をこらしている。手が入りづらいところにあるボルトの脱着に活躍できるというコンセプトのようだ。穴なしは7-8,14―17である。
  このショートメガネ、ユニークなのはこれだけではない。パッケージには、7㎜をのぞき「フランクドライブ」とある。
  フランクドライブといえば、もともとはスナップオンの十八番(特許)で、相手のボルトのアタマの角に工具をあてることなくトルクを加えるので、結果として応力が分散し、ボルトの角を痛める心配がないというふれこみの形状。7㎜だけがそうではないのは、小さすぎて加工でききないからのようだ。
  ユニークなこのショートメガネ、あまり評判にならず消えていったようだ。

2020年4 月15日 (水曜日)

トリッキ―だけでは語りつくせないユニークなコンビレンチ!?

フレックスエクストラクターギアレンチ1

フレックスエクストラクターギアレンチ2

フレックスエクストラクターギアレンチ3

  いやはや・・・・「たかが工具、されど工具!」である。
  先日、要あって家具の分解をしていたのだが、そのとき使った工具がプラスドライバーとハンマー。
  ドライバーはプラスの2番だが、当初使ったのは、居間にたまたまあった軸差替え式のグリップの細いタイプ(ホーザン製)。1個2個のビスの脱着ならまだしも、6個7個と多くなれば、細身の樹脂グリップだとトルクがうまくかけられなくて腕と指が痛くなった。そこで、PBのドライバーに切り替えたところ、俄然作業がはかどった。グリップがちょうどいい具合の太さだったからだ。
  一方ハンマーは、家具のつなぎ目を力任せに叩き、強引に分解する作業で使った。当初、これも手持ちのプラ班を使ったら、チカラが伝わらず全くダメ。工具箱の奥にしまっていた大ハンマーに切り替えたところ、たちどころに、これまた作業はどんどん進んだ。当たり前のハナシだが、選ぶ工具で、これほど異なる。
  ことほど左様に、作業工具は、手の延長上にある道具であることを、痛いほど再認識した次第。
  ……そこで、あらためで今回取り上げる新型のコンビレンチを手に取ることにした。商品名は、「フレックスエクストラ―ギアレンチ DEG」である。
  コンビレンチ(正式にはコンビネーションレンチ)は、いまから90年ほど前にアメリカのプロトの前身である「プロムツール」が初めて世に送り出した工具とされる。同じサイズのスパナ部とメガネ部を両端に設定した、いまや定番の工具である。プロトはその後どこかのメーカーにM&Aされ、いまやブランド名も市場で見かけなくなった。でも、コンビレンチをつくったメーカーであることは知る人ぞ知る事実だ。
  メガネ部も実は時代が進むにつれ進化している。ラチェット機構を組み込んだギアレンチが登場したことで、作業性が高まった。スパナ部もボルトの角に点当たりするためなめやすい、という宿命を克服する面接触が登場し、劇的に進化した。そんな語るべき歴史を秘めた工具がコンビレンチなのである。
  そこで、ふたたびあらためてこの工具を眺めると、いたるところに工夫が凝らされていることに気がつく。
  まず、メガネ部が、180度首を振る。これは、邪魔な部品をよけて作業ができるメリットがある。しかもメガネ部には、内面に逃げをもうけカドが丸まったボルトのアタマでも、しっかり捉える機能を秘めているのだという。どのくらいのなめならOKかというと約8割なら大丈夫だという。これは、頼もしい。しかもギア数が72ギア。つまり送り角度5度で着実に回せるのである。台湾製といえども、このへんの工作制度が確実に向上している。
  ひるがえってスパナ部はどうか? こちらもよく見ると、角をすこし凹ませることでボルトのアタマにできるだけガチッととらえる形状のようだ。
  このユニークなコンビレンチの最大の新機軸は、軸自体にひねり(ツイスト)が入っていて、メガネ部とスパナ部がクロスしているのである。スパナ部とメガネ部を切り替えるとき、従来品だと180度回転させるが、これなら半分の90度でOK。それだけでなく、柄をツイストさせることで、柄の中央が肉厚にでき、指により効率よくトルクをかけられるのである。
  こう観察してみると、工具を使う人間はあまり進化が見られないかもしれないが、工具自体は人間により進化され続ける、そんなことが見えてくる。サイズは10,12,14mmで,写真は10mm。価格は、3本セットで1万600円。10mm単品で3200円。発売先は、スエカゲツール(株)TEL:0794-82-5264

2020年4 月 1日 (水曜日)

新技術を投入した非貫通ドライバーの決定版!?

SEKドライバー1

SEKドライバー2

  このことは以前、お話ししたかもしれない…‥。ドライバー(スクリュードライバー)ほどハンドツールのなかで競争が激しい世界はないってこと。ホームセンターのドライバーコーナーに足を踏み入れるとわかるけど、1本1000円程度とあって、いつもひしめき合っている。
  手の延長に一番近いハンドツール。しかも押す力が必要とされる。この押す力をいかに引き出すか? ポピュラーな道具なわりに、きわどさが付きまとう。こう考えると、ドライバーは工具の多数派ではあるが、かなり特異体質を秘めている。世間の人からは“ただの退屈なネジ回し”に過ぎないと思われがちだが、実は工具の世界では一番エキサイティングである所以(ゆえん)がここにあるのだ。
  今回は、SEKのプロオートのドライバーの商品群の一つである「ダイヤモンドチップドライバー」。
  チラシを眺めると、「スクリュードライバーの革命!」という太文字のキャッチコピーに最初は少しひいてしまったものの……気を取り直し、現物を眺める。外観はなんの変哲もない非貫通タイプのプラス2番のドライバーである。手に取るとやや重く(実測102g)貫通ドライバーに限りなく近い重さ。でも、グリップが樹脂製で、とくに見た目で“何かある”とは感じさせない。ここまではなんの感動を呼び起こされなかった。
  ところが、恒例の“ドライバー”の独自テストをして驚いた。
  独自テストとは、何のことはない、手に石鹸をたっぷり刷り込み、実際使ってみるという意地悪テストをやったのだ。これまで9割以上のドライバーが、手に界面活性剤(石鹸のこと)を付けただけで、スルスル滑ったものだ。見た目フツーのこのSEKのドライバーは、クルクルと滑るに違いない、という期待を裏切り(?)何の痛痒もなく使えてしまう。しょうじき、これは神業に近い!?
  秘密はグリップにありそうだ。いわゆるエルゴノミック形状の丸断面のグリップだが、手のひらが当たるところに、細かいイボイボが無数についている。従来の競合ドライバーにもイボイボ付きがあったが、これほど多いのは見たことない。たぶんこれが、グリップを劇的に高めているに違いない。それに、軸付近が6角部で、少ししゃくれ上がっている。そのおかげで親指がピタッと落ち着き、トルク伝達に貢献しているのである。ドライバーという道具は≪ただ回すだけではカムアウトといってネジのアタマから先端部が外れ、最悪ネジの溝を壊してしまう。だから押す力を加える≫ 親指の安定はこれに貢献しているわけだ。このあたりのデザインは、いっけん同じように見えるが10年前にくらべずいぶん研究が進んだようだ。
  じつは、このドライバーの美点は他にもある。先端部にダイヤモンドコーティング加工を施している。従来だと数回でダイヤモンドのありがたみが失せていたが、この製品ではダイヤモンドの微粒子を焼結合金に混ぜている(つまり先端部は、軸と焼結の2重構造)ため、“使い込むほどに相手のネジの溝に食い込む(先ほどのカムアウトと同じ!)“というのだ。このへんは使い込まないと自信をもって明言できないが、とりあえず使ったところではグリップ感は体感できた。
  見た目は非貫通タイプのドライバー。ハンマーで叩ける貫通ならグリップエンドに金属の台座が付くが、これにはない。貫通ドライバーに近い重さに気になった。
  そこで念のため、発売元の兵庫の三木に電話して確認したところ、意外な答えが返ってきた。
  「あえて貫通ドライバーとは謳ってはいないのですが、軸をグリップエンド近くまで延長しており、しかも樹脂グリップにコットン繊維を配合して衝撃に対処している、そんなこんなで、貫通ドライバーとして使ってもらってもいいんですよ」とのこと。試しにハンマーで思いっきり叩いてみたが、とりあえずOKだった。金属の軸がエンド部近くまで伸びているので、構造上重くなるはずだ。謎が解けた。
総合的に評価すると、このドライバー、かなり意欲的だ。キャッチコピーの「ドライバーの革命」というのもまんざら嘘ではない気がしてきた。ただし、価格が1600円と通常の1.5倍ほど。発売先は、スエカゲツール(株)TEL:0794-82-5264

2020年3 月15日 (日曜日)

オイルフィルタープライヤーの意外な便利さ?!

オイルフィルタプライヤー

オイルフィルタープライヤー2

  「いまどきのオイルフィルターレンチは、エンジンルームが手狭なので、お椀型でないと使えない!」
  走行5000キロあるいは7000キロごとにオイル交換&フィルター交換をおこなっている真面目な向きは、年2回はフィルターレンチを手にする。たしかにオイルフィルターのいわゆる“家庭環境”にもよるが、押し並べて、お椀型が便利だ、とされる。でも、お椀型だとラチェットハンドルとエクステンションバー、合計3つの合体となり、ある意味面倒。
  今回扱うフィルターレンチは、「オイルフィルタープライヤー」と呼んでいるように、あくまでもプライヤー(グリップのある!)である。オールインワン・タイプなので、この点では使いやすい。
  全長250㎜とコンパクトにできているので、狭いところでも意外と使えるのだ。重量も315gとそれほど重くないので、クルマの下にもぐっての作業もさほど苦にはならない。
  このプライヤー、クルマ以外でも活躍の場がある。
  個人的なお話で恐縮なのだが、先日直径90㎜ほどの瓶詰の蓋を開けるのに、苦労した。手だけを使い、思いっきり力を込めてもダメだった。あらかじめお湯で温めてもうまくゆかなかった。
  そこで、このプライヤーがあるのを思い出し、試しに使ってみたら、何のことはない、さっきの苦労がウソのようにあっさりと蓋を開けることができた。とりたててのコツも不要で、相手の蓋も傷つかなかった。あらためて、爪をよく眺めると、アゴ部分にある3カ所の爪の形状が、実によくできていることに気付いた。緩めと締めはプライヤー本体を逆にするだけ。相手の直径に合わせて、3段階で調整ができる。品番P-115。㈱涌井製作所 新潟県三条市塚野目2171 ℡0256-32-0351

2020年3 月 1日 (日曜日)

緊急時に役立つ自動車用雑貨セット?!

オートセーフティキット1

オートセーフティキット2

  “クルマが路上でエンコした!”
  そんな時に役立つ! ・・・・かもしれない道具一式が入ったセットである。見つけたのは、たまたま出かけたCOSTCO。タイヤに空気を補充する電動エアコンプレッサー、立派そうに見える3.6mもあるブースターケーブル、車内に閉じ込められた時ガラス窓を割るセーフティハンマーなどなど合計7個の部品、というか雑貨。これが紺青のおしゃれなキャリングケースに入って、価格が3498円(税込)。どこかのTV通販のCMではないが、「エアコンプレッサーだけでも3000円はします!(だからお買い得!)」と頭のなかでそろばんをはじき、購入してしまった。
  こういう商品って、「安物買いの銭失い」の気配があるものの、正月の福袋を求めた子供時代に戻ってなんだワクワクする。
  冷静に、ガレージで広げて一品ずつ検証してみた。一番引き付けられたキャリングバックは、今流の言葉ではEVAケースというそうだ。ネットで検索すると出てくるが、EVAが何の意味か? 語源は何かが分からない。取っ手がやや弱そうだが、軽いものを入れて運ぶには、街で使うバックとしても、イケそうだ。
  ところが、撮影のために三角停止板を広げようとして、ガビ~ン! となった。ややチカラまかせに広げようとしたら、ジョイント部のリベットが抜け落ち、あららという間に各パーツがバラバラになったのだ! ノギスで測定したら、わずかφ3㎜のリベットを使っていて、「これじゃ駄目だっ!」とため息をついた。
  ブルーの軍手は、イボイボが付いていて悪くないようだ。セーフティハンマーはアメリカ人の手にもなじむように大振りで使えそうだ。ブースターケーブルも、見たところ信頼がおけそう。タイヤの空気を充填するコンプレッサーは、スペアタイヤなしのイマドキのクルマに標準でついている中国製だが、これまでの経験から言えばあまり信頼性がない。薄手のブランケットは、万が一の場合クルマの下にもぐりためのモノのようだ。
  見逃しそうだが、ダクトテープというのも入っている。これは色こそシルバーだが、ガムテープそのもの。バンパーが破損したら、ガムテープで応急処理する‥‥そんなことだろうか?
  とにかくこのキット、GOOD YEARのブランドで「プレミアム・セーフティ・キット」と謳うだけに、それなりの雑貨(アイテム)があるにはあるが、長く愛着を抱いて使うという代物ではないようだ。ちなみに、重量が3㎏、大きさが330×200×130㎜で小型のスーツケースほどだ。
  どうでもいいコトかもしれないが、自動翻訳機が普及したせいか、こうした輸入製品の説明書には、とんでもない日本語がかかれていることが多く、日本語の乱れを加速する役目をしているようだ。たとえばThis is not insulating tape を「これはテープを絶縁していません」と訳している。もちろん「このテープは絶縁タイプではありません」の意味だ(写真)。

2020年2 月15日 (土曜日)

驚きの超コンパクトヘッドのラチェットハンドル登場!

スマートラチェット1

スマートラチェット2

Unnamed

  チャレンジングのツールを送り続ける兵庫県三木市あるスエカゲツールから、ヘッド部分がとてもコンパクトなラチェットハンドルが登場している。「スマートヘッドラチェット」がそれ。従来のコンパクトヘッドよりさらにスリムでハイトルクにした、というのがキャッチフレーズだ。
  手に持ち使ってみると確かにコンパクトなヘッドである。ノギスで測定してみると、ヘッドの幅は22.5㎜で、従来のスエカゲツールの品番STRと呼ばれるものよりも5㎜ほどコンパクトになっている。これは差し込み角3/8インチのラチェットハンドルでの比較なのだが、ライバル品はだいたい28~30㎜に収まるので、22.5㎜がどれほどコンパクトなのかが数字のうえでも十分実感できる。でもそのぶん、高さ方向には、従来品26.7㎜→29.5㎜と3㎜弱ではあるが、高くなってはいる。こうした技術の背景には新型のギア(写真)の採用があるという・・・・。
  重箱の隅をつついた世界ではなく、実際使ってみると便利さが理解できた。ヘッド部にはプッシュボタンが付いていて、ワンタッチで、ソケットを取り外せる。大きさとデザインを吟味されたプッシュボタンの操作性も悪くない。プッシュボタンを組み込むとソケットを付けた時のガタが大きくなる傾向にあるが、それもごく小さめに収まっている。
  それにスピンディスクといってヘッドの上面に指で回せるリングがあるので、細やかな締め作業と緩め作業ができる。ハンドル全体はいわゆる磨きタイプだが、バランスも悪くない。切り換えレバーも軽い操作力でおこなえるし、作業中にツナギの袖が引っかかって不用意に動くこともなさそうだ。全体の重量は190gで、筆者の手持ちの3/8インチ・ラチェットハンドル(全長は170~200㎜クラスでの)のなかでは、一番の軽量だ(重いものだと300gを超えるものがある!)。言い忘れたが、ギア数は72なので、送り角度5度。価格はNETでの実勢プライスで3000円ほどだ。

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