整備工場やディーラー工場で、なくてはならないものの機器のひとつがリフトだ。
クルマをうえに持ち上げ、エンジンまわり、サスペンションまわり、排気系まわりなどを点検したり、修理するさいに大活躍する。直接クルマと接するポイントは、文字通りリフトポイントと呼ばれるボディ下部のサイドシルと呼ばれるドアの真下。ここに、ゴム製のアタッチメントを介して油圧でクルマを持ち上げるわけだ。ゴムを使うのはもちろん、クルマを痛めないため。
ひごろぼんやりクルマを眺めている読者には、オドロキに聞こえるかもしれないが、そのジャッキアップ・ポイントの形状は、大げさに言えば、クルマごとに異なる。汎用タイプで間に合うこともあるが、クルマによっては適合しないアタッチメントで持ち上げると、キズが付いたりすることもあるようだ。そこで、さまざまな形状のゴム製のアタッチメントが存在するということになる。素材自体は天然ゴム製。ちなみに、このゴム製アタッチメント、ネットで価格を調べると4個で1万~1万5000円と意外とお高い。
そのゴム製アタッチメントに組み合わせる“延長台”と呼ばれる円筒形の金属もさまざまにスタンバイしている。アタッチメントと延長台を集めると、こんなにあるという光景が、先日クルマサービスの商社であるバンザイを取材して判明。
スポーツカーなどの低床車と呼ばれるクルマをリフトアップするには、受け金部がより薄いタイプが必要とされている。通常受け金とアームの高さが120ミリあったのが、苦心のデザインの変更でわずか95ミリとしているタイプもあるという。