わが愛車ファンカーゴの一番の悩みは、ヘッドライトの“黄ばみ”だった。
よく知られるように、イマドキのヘッドライトは、ポリカーボネート(PC)と呼ばれるエンジニアリング・プラスチック(数ある樹脂の中では耐熱性が高く、高級とされる)。ところが、新車から5年ほどたったころだろうか、どことなく全体が白内障になったように白くなり、そのうち黄ばみ始め、いまやすっかり黄ばみが定着して立派な“中古車ズラ”に成り下がっていたのだ。
ライトメーカーに聞いたところ「そのクルマの使われ方にもよりますが、表面のハードコートが紫外線の影響で黄変します。とくに、ファンカーゴのライトが上を向いている部分が広いので、その傾向が大きいと認識しています・・・」。10年以上たっているので、いまさら文句は言えないが、日本のモノづくりも脇が甘いぞ! とつい言いたくなる。
たしかに補修ケミカル部品の存在は知っていたが、二の足を踏んでいたところ、このほど「ヘッドライトリフォーマー」を取材できた。これは、表面の旧いハードコ-トをそぎ落とし、改めて2液タイプのエアゾル式の新しいハードコートをコーティングするというもの。下準備で、マスキングするのと旧いハードコートをいくつものペーパーを段階的に使い、そぎ落とすのに意外と時間がかかった(約40分)ものの、出来上がりは、予想以上だった。新品然に戻り、たまげているところ。エアゾル自体は定価5000円(1本で約2台分)とリーズナブル。ただ、トータル時間1時間強かかるところが、ビジネスとしてはネックなのかもしれない。ケミカルメーカーに言わせると3年近くは大丈夫だという。問合せ先は・・・㈱ECN 電話03-6205-4783 である。