兵庫県の三木市にある工具メーカーSEK(末蔭産業)は神戸からローカル線に揺られ約1時間ののどかな街にある。2,3度取材に伺ったことがあるが、ユニークなツールメーカーの印象だ。
ふるくから輸出にも熱心だったようだが、このところ海外の工場(おもに台湾)で魅力的な製品を作り出し、日本のホームセンターの工具売り場を鮮やかなものとして一役買っている。
先日も、みなとみらいのホームセンターにふらりと入ったら、面白いツールを発見した。
「フレックスコンビレンチSFC100」だ。フレックスというのは、片側が首振りタイプのボックスになっていること。狭いところでの作業がやりやすい。
思わず、目が行くのは、このボックス部がオレンジ色のメッキが施されている点。スパナ部を含め、軸部分はピカピカの鏡面加工だ。オレンジとシルバーのコントラストが、なんとも怪しく魅力的だ。ワクワクしながら作業が行えそうだ。(サイズを識別するようにサイズごとにシルバー、オレンジ、ゴールドなどにしているようだ)
実はこの工具、見た目だけではない。ボックス部の内部をよく眺めると、例のスプライン加工形状なのだ。台湾ツールのホニーソケット!? 写真は、10ミリだが、3/8インチ(9.5ミリ)にも対応できるとトルクスのE12ボルトにも使える。
通常のコンビレンチに比べ細身で、やや長めなので、トルクがかけやすいのも悪くない。表示部がレーザー加工で美しい。購入価格は980円だった。安いだけに使い込むとどうなるかが見ものだ。