ストレートで購入した1/4インチのラチェットハンドルである。
通常、小判型だと、ギア数が36程度だが、これは72ギアもある。ギア数が多ければ多いほど,振り角度が小さくなるので使い勝手は上々だ。でも心配もある。小さなギア数で、大丈夫なのか? 歯飛びとか、歯欠けの心配はないのだろうか? と心配のあまり、内部を眺めてみることにした。
ヘッド裏側にあるΩ状のスナップリングをプライヤーで取り外したところ、作り込まれた感のあるギアと爪がおもむろに顔をあらわした(写真)。
おそらく焼結金属といって粉末の金属粉を金型に入れて成形し焼き固めつくられた爪だ。よく見ると、3枚のギアで受けているデザインだ。これなら多少オーバートルクがかかっても、トラブルの心配はないと推察できる。
全体のデザインはどうか? ハンドルとヘッド部が30度オフセットしていて、なかなか使いやすいデザインだ。ハンドル部はH断面でごついイメージだが、上下に小洒落た樹脂をサンドイッチすることで、ごつさをやわらげ、逆に新鮮さを与えている。そもそもラチェットハンドルに新鮮さを付加するのは難しいのだが、プッシュボタンを6角形にすることで、チラッと個性を醸し出す。切り替えレバーのフィールは悪くなく、よく見ると切り替えレバーのピボット部も6角形がデザインされていて、デザイナーの心憎さがうかがえる。
使い勝手、デザインともに合格点だが、惜しい点は、「軽量」と謳うほどには軽くないのだ。実測で、113グラム。これは、たとえばKO-KENのZ-EALには80グラムを切るタイプもあるので、軽々しくも「軽い!」とは言えないのだ。全長は142ミリ。ストレート扱いでもFLAGとあるので、たぶん日本製に違いない。にもかかわらず価格は1980円。お買い得感が高いと感じた。www.straight.co.jp