いまさら耳にタコだが、タイヤのエア圧管理は、燃費、乗り心地、タイヤの偏摩耗対策、操安性などクルマを快適に走らせるうえで、最重要のメンテナンス項目だ。
たいていは、SS(ガソリンスタンド)に立ち寄ったついでにエアチェックするのだが、ときには自宅、あるいは出先で、タイヤに空気を充填しなくちゃ! というシチュエーションも起きる。そこで、トランクにフットポンプ、手動ポンプ、あるいは電動ポンプなどを備え、対応するというのがこれまでの選択肢。
今回取り上げるのは、リチウムイオンを内蔵した新手の「電動インフレーター」である。小型の水筒形状をしたステンレス製本体。重さ460g。リチウムイオンが内蔵され、内部のコンプレッサーを駆動させエアの充填をおこなうというものだ。巨大スーパーマーケットCOSTCOにて、税込み3、898円で手に入れた製品だ。
使う前に、内部のリチウムイオンを充電する。家庭用AC100V、自動車の12Vどちらの充電器も付属しているので親切だ。説明書にはフル充電の目安は1.5時間とあるが、あらかじめ充電していたのか、10分ほどで完了。さっそく使ってみたところ、いろいろなことが判明した。
いい点はとにかく軽いのがいい。これならオフロードのツーリングにも持参できる。軽量でコンパクトなリチウムイオンの進化のおかげである。
能力も乗用車のタイヤ1本分をゼロから規定空気圧近くまでエアを入れられそうだ。バイクのタイヤなら楽々だ。いかがなものかと指摘したいのは、電源ボタンを押すたびに、空気圧の表示がkpaからスタートしてPSI、BAR,㎏/c㎡と変化するのだが、その液晶文字が小さすぎてルーペでないとわからないほど。あらかじめ規定値をセットして、規定空気圧になると自動で重点が止まるのはとてもいい。決定的に×(バツ)なのは、肝心のエアチューブの先端をタイヤのバルブにジョイントさせようとしても、やや心もとない。というのは、エアチューブの先端が短すぎて、タイヤのバルブにスムーズにジョイントできないからだ。
百点満点で、点数をつけるとなると、55点ぐらい。暗がりでも作業ができる触れ込みのLEDランプの付属などいらないから、エアチューブ先端部を早急に改良すべきだ。…‥といっても中国製なので、そんな声は届きそうにない!?