「いや~っ、ドライバーもここまできたのか!」
思わず嘆息せざるを得ない。ドライバーのなかでは一番、使用頻度の高い2番のプラスドライバーである。
いわく「軸が4角断面、作業台の上で転がりづらい7角形の樹脂製グリップ、つぶれたネジが外せる先端部、カムアウトしづらいギザギザ付きの先端部」。
ラーメンでいえば、味付け卵、海苔、メンマ、チャーシューなどトッピングをフルに載せた感じ。
あまりに多機能なので、わかりづらいかもしれない。なかでも、一番のウリは「つぶれたネジに対して、あらかじめハンマーを使い打撃を加え、頭の溝に食い込ませ、緩めることができる!」というものだ。しかも、ノーマルでの使用で、ドライバーは押して回さないとカムアウトといって、工具がそとに外れ、ネジの頭を痛めがち。このカムアウト現象を極力抑えるために、先端部にギザギザ加工を施しているのだ。
モノづくりの世界から見ると、どういう手段で、このギザギザをつくりえたのか?
ギザギザのピッチが細かすぎ(4mm幅に7つギザギザがある!)なので、通常、金型でこのギザをつくるのは困難。でも、ルーペでのぞくと、後加工でつくったとは思えない!?
しかも価格が649円ということからも、そんな手間はかけられない! となると、金型で、ギザギザ形状を作った、と推理するするしかない。台湾工具、ますます恐るべしである! ちなみに重量130gは2番の貫通ドライバーとしては平均的な重さ。
販売は、三木市の藤原産業(℡0794-86-8200)である。